私の家族は、母の祖父母と同居をしていて、よく、祖母の腰痛、膝痛の治療のために整形外科につれられて通っていました。年を取ると体が辛くなるということを幼い頃から見て育ってもいたのでした。
医療系有資格の看護師を目指すことにしました。
しかし進路を決定する夏休みに、将来の現場を体感しようと看護学校の体験実習に参加をしたのですが、
｢患者さんの治療を能動的に行いたい！」
現場での施術、治療を求めていた自分がそこにいました。
３つの資格取得後、インターンを想像できる授業に魅力を感じ、教員養成科に進みました。
そこで、穏やかな雰囲気を持つ医学博士でもある師匠と出会い、週に2日の修業が始まります。
1Ｆが漢方薬局。2Fが、鍼灸院。
穏やかで、人間関係も良く素敵な治療院でした。
そこで、13年間沢山の患者さんが治る姿を見ることで、人の治る力を知り、それを患者さん達も実感され、痛みに心を埋め尽くされることのない生活に戻れる現実を知ることができたのでした。
師匠はもちろん、患者さんからもたくさんの事を教えていただきました。
東洋医学を学んできた私は、持病を含む疾病への対処や内臓のバランスを整えるために、ツボの流れを整える方法を使います。
ですが、主流としては運動器系の疾患の方も多いので、筋、神経を中心に生理学、解剖学的に治療を行う「現代鍼灸」という治療法がメインになります。「現代鍼灸」は患部のみに治療を行う事が一般的に行われていますが、
私はその痛めた患部を支える部位（腰が患部であれば臀部、背部、脚。腕であれば上背部。）が重要であることに気が付きました。27年治療を行い、今の私の治療の要になっているスタイルです。痛みのある患部だけではなく全身のバランスの崩れを整える治療法です。手術を勧められていた方の痛みが穏やかになり、生活に支障がなくなり、手術を選択されないで、済んでいる患者さんも、何人もいらっしゃいます。
生きていくことは、老いることではありません。
鍼灸院で治療を受けている方は華やかで、いくつになられても人生を楽しんでいらっしゃいます。
それは、ご自身の身体を知り、ご自身の治る力を知っているからです。
世の中って捨てたもんじゃない！と国立市の修業先で実感した気持ちは今も変わりません。
患者さん自身が治る可能性を実感し、人生を楽しんでいける、お手伝いができることは私の喜びでもあります。
これからの社会、
痛みや、辛さを経験した方が、
姿勢よく、若々しく、日常を1日、1日、楽しめるよう
統合的アンチエイジングに貢献していけたらと思っています。
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